AppleWatchのセルラーモデルを導入してみたけど意外と使わなかった話

せっかく導入したので使用感とか。ただあんま役立った場面がなくて、意外といらないのかもしれないという結論に至ってる。
前の記事でコストの高さについては触れたけど、実際運用してみての感想を書いてみる。

前提:ナンバーシェアとウォッチナンバーの違い

AppleWatchのセルラー通信機能には2通りの使い方がある。それが「ナンバーシェア」と「ウォッチナンバー」と呼ばれるもの。今回は主流な「ナンバーシェア」になる。

ナンバーシェア

ナンバーシェアはiPhoneを電話番号を共有し、通知やApp・その他全てをiPhoneと同期する。一般的な使われ方はこっちで、使うためにはAppleWatchとiPhoneを「同じ事業者で」「対応している事業者のプランで」「専用のオプションとセルラーモデルのAppleWatchを用いて」設定する必要がある。
特にMVNOやサブブランドの利用者の場合はiPhoneのプランから見直す必要が出てくるため面倒。対応する事業者も大手のメインブランドに限られるため、全体的に維持費が割高になりがち。

ウォッチナンバー

ウォッチナンバーはAppleWatchにiPhoneとは異なる電話番号を付与し、あらゆるデータは同期されずAppleWatchが完全に独立する運用法。
AppleWatch1台に対して利用者のiPhoneを準備する必要がなく、iPhoneとAppleWatchで利用者が異なる場合に活躍する。ざっくり言うと、AppleWatchが高機能な子供見守り端末と化す。
これに対応する事業者は現状日本国内ではauのみであり、プランも専用のもの。月385円と格安で運用できるが、一般的にAppleWatchのメリットとされる同期機能が全て潰れるため別物と解釈するのが無難。
ちなみにこのプランを導入する時点で設定方法も完全に固定されてしまい、現状通常の設定で専用プランを用いる抜け道は見つかっていない。よってこの記事では無関係。

環境/プランについて

普通に契約すると金額が大変なことになるので、今回はちょっと特殊な導入をしてある。
まずベースとしてiPhone12miniにソフトバンクの「スマホデビュープラン」を契約・nanoSIMをセット。加入時の年齢制限こそあるが3GB+5分かけ放題をサブブランド並みの料金で使えるため、格安でAppleWatchを導入するにはもってこいの仕様。
更に以前から運用していたワイモバイルのシンプルM+シェアプランはそのまま維持。これはiPad2台・iPhoneXsMaxとシェアしているもので、現在のわたしのメイン回線。ワイモバイルは親回線のみeSIM対応のため、iPhone12miniはワイモバイル親回線eSIM+ソフトバンクnanoSIMのデュアルSIM構成とした。

スマホデビュープランは5分かけ放題が標準で付属。仕組みとしてはかけ放題オプションを条件とした高額な割引がかかっており、外すと逆に損となる。せっかくなので音声回線に設定して活かそうとはしてみたが、3G契約以外からのMNPが不可という加入条件も相まって中々使いこなせていない。

ペアリングするAppleWatchはSeries4のステンレスモデル。iPhone側のモバイルデータ通信は2ブランド・AppleWatch側はソフトバンクのみが扱える状態で、iPhone側はワイモバイルのSIMをモバイルデータ通信用の回線として選択しておく。
iPhone側の回線選択がどちらであっても、AppleWatchは問題なくソフトバンクで通信可能。

Wi-Fiが使えない場所でiPhoneと距離が離れると、モバイル通信に切り替わる

ワイモバイル回線である必要はなく任意の回線で機能するが、そもそも格安で複数端末のデータシェアがしたい等の事情がないとこのような状況にはならないだろう。ライトユーザーはスマホデビュープラン単体でよく、ヘビーユーザーは大手キャリアの無制限プランにオプションをつければ済む(無制限プランは高いが”割高”ではないため)。

今回はiPad等とワイモバイル回線でデータシェアを行いつつAppleWatchを利用したかったためこのような構成に至ったが、AppleWatch専用回線+メイン回線のデュアルSIMという構成自体がかなり限定的な条件であることは否定できない。

想定していた役割・利用目的

大まかに、iPhoneがない環境での「ミュージックのストリーミング」「PayPayの利用」を目的とした。その他にも利点は存在するが、いずれもわたしの環境では実感できるものではないと判断した。

詳細は以下に書くが、ぶっちゃけこの程度の目的では高確率で無駄になることが分かってしまっている。

いらなかったかもしれない理由

まず第一に利点を体感できていないこと。そもそも小型iPhoneを運用するわたしとしては「外出先でiPhoneを持ち歩かない」こと自体がレア。
全ての移動手段を原付バイクに頼っているので、短時間の外出自体はよくするしその度に大荷物を抱えて移動するなんてこともない。電子決済を導入して財布を完全に無くしているので鍵さえあればどこでも行ける環境で、AppleWatchと相性の良い環境ではあるはず。
しかし肝心のApplePayは完全オフラインでも動作するので、セルラー不要。そのため編み出した活用法が先に述べた2点ではあるものの、これらもあまり必要性を感じないという結論に至った。

ミュージックは便利→大体要りません

セルラーならAppleWatchのみでAppleMusic・iCloudクラウドミュージックの全てが場所を問わず自由に聴ける。iPhoneからの同期がいらなくなるので容量問題を気にしなくて済む。

・・・が、iCloudミュージックを使っているとプレイリストのクラウド同期も可能なので「よく聴く曲を好きな端末からスムーズにまとめ、それらをAppleWatchに事前同期しておく」ということが容易に行えてしまう。クラウド同期では音質がほぼiTunes Plus相当に固定されるため容量も大して膨らまず、数百曲の同期であれば難なくこなせてしまう。
わたしがよく使うラブを条件としたスマートプレイリストを同期させると、好きな端末で気に入った曲をラブするだけでAppleWatchに保存されるという環境が出来上がるため曲選択の面倒がほぼゼロになる。(→詳細)
こんな状況でわざわざクラウドから直接AppleWatchにストリーミングする理由はないに等しく、必然的にセルラーに頼る理由もなくなってしまう。セルラーを活かすためのクラウド同期が、AppleWatchにおいては完全に足を引っ張る結果となっている。

一応新登場のAppleMusicVoiceプランとは相性がよく、iPhoneなしの外出でAirPodsからSiriが使えるのも魅力。ただしiPhoneすら持ち歩かないほど短時間の外出において、Siriを使って選曲やスキップをする状況は残念ながらほとんど訪れない(帰宅までに聴くリストをiPhoneが近くにある出発時に再生開始してしまえばいいため)。しかも原付バイク運転中は風でSiriの精度が落ちるためほぼ停車時に限られ、停車時の選曲や操作にはAirPodsからSiriを扱うよりもAppleWatchの画面を軽く触る方が手軽だったというオチまである。優秀なUIにメリットが潰されてしまっている感が否めない。

Siri関連としてナビとか強そうだと思うかもしれないが、ナビを使いたくなるほどの遠距離の外出にiPhoneを持ち出さないなんてことが果たしてあり得るかと言われると・・・。iPhoneが生活に浸透しすぎた結果である。

PayPayとは相性がいいかも・・・?→あり得ません

セルラー環境でPayPay。iPhoneなしでも決済用QRコードの表示が行える

電子決済として、チャージレスのApplePay(iD/QUICPay+)が使えない環境で重宝するPayPay。自身もまたクレジットカード経由の決済が可能で、QUICPay+&PayPayの組み合わせでほとんど電子決済が行えてしまうほど。
当然AppleWatchとの相性は最高・・・と思わせておいて、実はこいつら滅茶苦茶仲が悪い。不仲説とかいう次元じゃない。

まずwatchOS版のPayPayはクレカ経由の決済が行えない仕様のため、強制的に残高から決済される。SuicaやWAON/nanacoと同じく残高管理の手間が生じるため扱いづらい。

なら残高を確保すれば・・・と思いきや、watchOS版では残高チャージすら不可能な仕様。つまり「残高ないからチャージしよう」を実現するのにiPhoneが必須であり、iPhoneなしで決済を済ませるという目的を考えると完全に本末転倒。
まともにiPhoneなしの外出先でPayPayを運用するには、事前に決済する額を計算・把握した上でiPhoneでチャージを済ませた上で出かける必要がありスマートもクソもない。「今回は〇〇を買うから〇〇円チャージしておこう」とか計画的すぎて遠征かよ。そこまでするなら大人しくiPhoneを持って出かけて、クレカ経由で決済してしまった方が早い。オートチャージ?不足額チャージになって出直せ

総論:一応、使い方は想像力次第

・・・ただし、己の想像力で捻り出せればの話。
iPhoneへの依存度を下げるデバイスではあるものの完璧ではないので、iPhoneが完全に不要で扱える機能でしかセルラーの出番はない。
そしてそのような機能は数少なく、実はセルラーの出番が超少ないことは分かっていただけたと思う。普通に契約すると維持費めっちゃ高いし。

元々セルラーなしでも「音楽聞きつつ散歩がてら消費カロリー計測、帰りにコンビニ寄って電卓叩いて電子決済」くらいなら軽くこなせてしまうので、伸び代が少なかったとも言える。勿体無い気がするのでもう少し運用してみるけど、結果は変わらない気がする・・・。

カテゴリー: Apple, AppleWatch, ガジェット, キャッシュレス, 携帯回線/SIMカード タグ: パーマリンク

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